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チケットが9分で完売、前代未聞のクラシック・イベント「Yellow Lounge Tokyo 2018」お台場で大盛況のうちに終了、イベントのアーカイヴ映像公開中

イベント 動画 音楽

“世界最高峰のクラシック・ミュージックと究極のデジタルアートの邂逅”をテーマにしたクラシック・イベント「Yellow Lounge Tokyo 2018」が、912日にお台場にある「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」で開催された。 

会場となった「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」内にあるアート「人々のための岩に憑依する滝」には、販売開始からわずか9分で完売したチケットを手に入れたアート/音楽シーンに敏感な女性たちを中心に、さらにメディア関係者を含め約100名が会場に詰め掛けた。 

イベントは22時に開演。岩の上に、滝が流れ落ち、花が散っていく作品空間の中で、若手クラシカルDJであり指揮者のAoi Mizuno(水野蒼生)が登場、R.シュトラウスやホルストの「火星」などのクラシック音楽をミックスした「THE LATEST ROMANTIC」で幕を開けた。リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」の有名な序奏部からホルスト「火星」のミックスによる壮麗なサウンドに包まれると、会場は宇宙空間のような幻想的な世界に変化した。Aoi Mizunoはまるでオーケストラを率いる指揮者さながらのDJプレイで観客を魅了した。 

続けてスペシャル・ゲストとしてジャズ・ピアニストの山中千尋が、ベース、ドラムと共に登場。メドレー「Taxi-Gennarino suite」をトリオで演奏を開始すると、会場の空気は一転してディープな世界に様変わり。山中の奏でる軽やかなタッチと、ベース&ドラムの絶妙なセッションで聴衆を心地よい空気が包みこんだ。終盤「八木節」をモチーフにした快速テンポのメロディに移ると山中のピアノは一気に熱を帯び、そのまま一気にフィニッシュ。熱狂的な拍手が巻き起こった。 

ここで再びAoi Mizunoが登場、ベートーヴェンの交響曲第9番《合唱》などをモチーフにした「MELODY WITH YOUR DNA」をパフォーマンス。優しく繊細なサウンドで熱気を帯びた会場の空気はクールダウン。そして再び、マーラーの交響曲第1番《巨人》のメロディが登場すると、続けてブルックナーの交響曲第4番やショスタコーヴィチの交響曲第7番《レニングラード》の勇壮なメロディが姿を現わしクライマックスは「第九」の壮大なメロディで、次のステージにバトンを引き継いだ。 

そしてドイツ・グラモフォンが誇る一流の演奏家であり、若手随一のテクニックと人気を誇るピアニスト、アリス=紗良・オットが登場。8月にリリースしたばかりのアルバム『ナイトフォール』から、ドビュッシーの「夢想」、サティの「グノシエンヌ第1番」、ドビュッシーの「月の光」を続けて演奏した。二度と同じ瞬間を観ることができない幻想的な空間と、アリスの美しく儚いピアノの音色で、会場はアルバム『ナイトフォール』のコンセプトでもある「逢魔が時」を思わせる特別な空間が現れた。最後の曲「月の光」の演奏が終了すると会場はしばし静寂に包まれた。その様子はまるで消え行く特別な空間を惜しむかのよう。 

イベントの最後を飾る世界最高峰のチェロ奏者ミッシャ・マイスキーを迎え、アリスの伴奏と共に、マスネの「タイスの瞑想曲」とサン=サーンスの歌劇《サムソンとデリラ》から「あなたの声に我が心は開く」を披露、甘く切ないチェロの音色で聴衆を包み込んだ。そしてイベントのラストを飾る曲、ファリャのバレエ《恋は魔術師》から「火祭りの踊り」では、マイスキーとアリスのスリリングなアンサンブルが会場を沸かせた。 

温かい拍手が起きる中、Aoi Mizunoが再度登場し「REACH OUT TO UNIVERSE」をパフォーマンス。モーツァルトの有名曲「ジュピター」や、ホルストの「木星」、ベートーヴェンの「運命」をベースにした壮大な世界を披露すると、再び会場からは大きな拍手が巻き起こり、イエローラウンジ東京は大盛況のうちに幕をとじた。 

本公演にスペシャル・ゲストとして出演した山中千尋はイベントを振り返り、「2001911日の直後、世界中の人々の幸せと平和を願いタクシーという曲を作曲しました。NYタクシーの黄色は多様性と情熱、太陽の色。そしてそれは偉大なグラモフォンのシンボルカラーです。この素晴らしいコンサートで演奏できたことを大変光栄に思います」と語った。 

Yellow Lounge」は、今年創立120周年を迎えたクラシック最古のレーベル=ドイツ・グラモフォンが、よりリラックスした雰囲気でクラシック・ミュージックを楽しめるよう、ドイツのハンブルクでスタートさせたイベント。そんな「Yellow Lounge」が、世界中で賞賛を浴びるウルトラテクノロジスト集団“teamLab”とコラボレーションし、日本に本格上陸を果たした本公演では、日本発祥で世界初の電子楽譜専用端末“GVIDO”も使用された。 

本公演の模様は、ドイツ・グラモフォンのオフィシャルYouTubeチャンネルで当日生中継され、現在もアーカイヴ公開されている。

 

Yellow Lounge Tokyo 2018
https://www.youtube.com/watch?v=s3eZL7XkuQQ
  

■「Yellow Lounge Tokyo 2018」ティーザー映像


  

■各種リンク

ユニバーサルミュージックジャパン:Yellow Loungeサイト

https://www.universal-music.co.jp/yellow-lounge/

森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス

https://borderless.teamlab.art/jp/

ユニバーサルミュージックジャパン: ドイツ・グラモフォン120周年記念サイト

https://www.universal-music.co.jp/classics/dg120/

Aoi Mizuno ユニバーサル ミュージック

https://www.universal-music.co.jp/aoi-mizuno/

アリス=紗良・オット ユニバーサル ミュージック

https://www.universal-music.co.jp/alice-sara-ott/

ミッシャ・マイスキー ユニバーサル ミュージック

https://www.universal-music.co.jp/mischa-maisky/

山中千尋 ユニバーサル ミュージック

https://www.universal-music.co.jp/chihiro-yamanaka/

電子楽譜GVIDO

https://www.gvido.tokyo/ja/

 

■下記、出演アーティストプロフィール 

Aoi Mizuno(クラシカルDJ)プロフィール】

ミレニアル世代の指揮者であり、史上初のクラシカルDJ

音楽の都ザルツブルクでカラヤンの後輩としてクラシック音楽の真髄を学ぶかたわら、東京で「クラシックの入り口の人間」として、形に囚われない新しいクラシックの楽しみ方を提案する活動をしている。

20162月、ライブハウスで大音量で楽しむピアノ・リサイタル「東京ピアノ爆団」をプロデュース。同世代の3人のピアニストのリレー形式のリサイタルと水野自身のオーケストラ楽曲のみでのDJプレイが話題を呼んだ。

2017年夏にはクラシック界の新しいアイコンとなる若手室内オーケストラ、「O.E.T(オーケストラ・アンサンブル・東京)」をクラウド・ファンディングで立ち上げ、結成記念公演では400人超を動員。大盛況へと導いた。

2018年秋に開催予定のドイツ・グラモフォン主催のクラブ・イベント「Yellow Lounge in TOKYO」のオフィシャル・キュレーターに就任。

現在オーストリア国立モーツァルテウム大学のオーケストラ指揮、合唱指揮の両専攻に在籍。

欧州では2015年夏にザルツブルク州立歌劇場の音楽監督エイドリアン・ケリーのアシスタントを務めるほか、バートライヒェンハル管弦楽団、南ボヘミア室内管弦楽団、ハンガリー国立ブダペスト歌劇場管弦楽団などのプロ・オーケストラを指揮する。

これまでにオーケストラ指揮を井上道義(講習会)、ペーター・ギュルケ、ハンス・グラーフ、アレクサンダー・ドゥルチャー、ブルーノ・ヴァイル各氏に、また合唱指揮をカール・カンパー氏に、現代音楽指揮をヨハネス・カリツケ氏に師事。

O.E.T代表。東京ピアノ爆団主宰。

 

【アリス=紗良・オット(ピアノ)プロフィール】

アリス=紗良・オットは今日最もモダンなアーティストだ。毎シーズン異なるエキサイティングなプロジェクトでファンを魅了している。2015年3月、アイスランド人作曲家のオーラヴル・アルナルズとコラボレーションしたアルバム「ショパン・プロジェクト」をリリースし、イギリスの公式クラシック音楽チャート、また他25カ国のiTunesのチャートにおいて第一位となり成功を収めた。2016/2017シーズンでは、ドイツ・グラモフォンから8枚目となるCD「ワンダーランド」を全世界にて20169月に発売。エサ=ペッカ・サロネン率いるバイエルン放送交響楽団と録音したグリーグのピアノ協奏曲、そして同じくグリーグのピアノ曲集《抒情小曲集》より抜粋した楽曲を収録している。20188月発売予定のCD「ナイトフォール」は初の小品集で、ドビュッシー、サティ、ラヴェルのフランス音楽の最もポピュラーなピアノ作品を収録している。

アリスはこれまでに、ロリン・マゼール、パーヴォ・ヤルヴィ、ネーメ・ヤルヴィ、ジェームズ・ガフィガン、サカリ・オラモ、オスモ・ヴァンスカ、ヴァシリー・ペトレンコ、チョン・ミョンフン、ハンヌ・リントゥ、ロビン・ティチアーティなどの世界の名指揮者たちと、オーケストラでは、ロサンゼルス・フィルハーモニック、シカゴ交響楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ウィーン交響楽団などの世界の名門オーケストラと共演を重ねている。今シーズンでは、サンクトペテルブルク・フィル(ユーリ・テミルカーノフ指揮)、ワシントン・ナショナル交響楽団(エド・デ・ワールト指揮)、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団などとの共演、またフィルハーモニア管弦楽団(ヴラディーミル・アシュケナージ指揮)とハンブルク北ドイツ放送交響楽団(クシシュトフ・ウルバンスキ指揮)のツアーにも参加。

演奏以外では、アリスは今までに世界の色々なブランドと強力な関係を築いている。アリス自ら、ドイツの有名高級ブランド「JOST Bags」のバッグラインへのデザインを提供。アリスのデザインには、日本の折り紙や伝統的なものの要素を含み、さらにバッグの内側にはアリス本人の描いた絵がそのままモチーフとしてデザインされている。また、2016年の夏には、アリスがスケッチしてデザインしたLINEスタンプ ”And Here Comes Alice”がリリースされた。

 

【ミッシャ・マイスキー(チェロ)プロフィール】

1948110日、現ラトヴィア共和国のリガに生まれ、イスラエルからアメリカに渡ったチェロ奏者。

8歳からチェロを始めた彼は、早くから才能を発揮して、ソ連では17歳でデビューを果たしました。その翌年、チャイコフスキー・コンクールに入賞してロストロポーヴィチに認められ、その薫陶を受けはじめますが、その年、身に覚えのない嫌疑をかけられ、2年近くの期間を強制労働で過ごすこととなったのです。やがて1972年に出国してアメリカに渡り、翌年のカサド・コンクールに優勝してから国際的な活躍が再開しました。実にデリケートで耽美的な叙情を内に込めた、演奏は、数多くの聴衆をわかせました。

さらにはドイツ・グラモフォンと正式な契約を結びレコーディングを行い、数多くのレコードを制作しました。シューベルトやブラームスの歌曲をチェロで演奏した《ソングス・ウィズアウト・ワーズ》のアルバムからは、彼の溢れ出る才能と歌が感じられ、我々を深い感動に導きます。

 

【山中千尋(ピアノ)プロフィール】

ニューヨークを拠点に世界を駆ける、日本が誇る女性ジャズ・ピアニスト。リリースされたアルバムは、すべて国内のあらゆる JAZZ チャートで 1 位を獲得。米メジャー・レーベルのデッカ・レコードとも契約を果たし、全米デビューも飾る。

ダイナミズムと超絶技巧、ジャズの伝統と斬新なアレンジを併せ持つ、今まさに活動の絶頂期を迎えているピアニスト。

名門ジャズクラブのロンドンのロニー・スコット、パリのニュー・モーニング、ミラノのブルーノート、ワシントンのブルースアレイに出演。それらの公演はソールド・アウトとなるほどの評判を呼び、英国ガーディアン紙のジャズレビューでも激賞される。

NBC ラジオ、カーネギーホール、ケネディーセンターで自己のトリオで出演する他、米リンカーンセンターでのジェームス・ P ・ジョンソン・トリビュート記念コンサートにイーサン・アイバーソン、エリック・ルイスらとともにソロで出演。

20183月には同じく、米リンカーンセンターにてメアリー・ルー・ウィリアムスのトリビュートコンサートに出演。

20186月には最新アルバム「ユートピア」をリリース予定。その作品を引っ提げて11月には、すみだトリフォニーホールをはじめとする全国ホールツアーを敢行する。

23 回日本ゴールドディスク大賞、スイングジャーナル誌ジャズディスク大賞、 NISSAN PRESENTS JAZZ JAPAN AWARD など権威ある賞を多数受賞。バークリー音楽大学、桐朋学園音楽大学で教鞭をとる。

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