35周年アルバム「夢ノカタチ」が世界配信されるなど日本だけに留まらない活躍をみせる神野美伽が、また新たな一歩を踏み出した。
現地時間3月16日AM1時、テキサス州オースティンにあるライブハウス「エリジウム」は世界各国から集まった約400人の音楽ファンで埋め尽くされていた。オーディエンスの目的はジャパンナイトと銘打たれた日本人アーティストのパフォーマンス。世界各国のテクノロジーや映画、音楽、ゲームなどが街全体を会場にして行われる有名フェス「SXSW(サウスバイサウスウェスト)」での催しの一つだ。
このフェスには毎年世界各国からロック・ジャズ・ソウル・カントリー・クラブミュージック・ヒップホップ他、様々なジャンルのアーティストが狭きオーディションをくぐり抜け出演している。日本勢として過去にXJAPANのYOSHIKIやPerfumeを始めとする人気アーティストが参加してきた。
そして今回、様々な音楽ジャンルの強豪がひしめき合う中、演歌歌手として初めて神野美伽が出演にこぎ着けた。「世界に演歌の可能性を問いたい」と、ここ数年NYなどでライブを続けてきた実績や、パフォーマンスの高さが認められ出演権を掴み取った。
今年のジャパンステージの出演者にはdomico、Attractions、AnnaTakeuchi、PRANKROOMなどがおり、ステージを盛り上げた。
午前1時、神野美伽が和柄の白い着物で登場すると会場からは大きな歓声。「ビューティフォー!」の声が上がった。
1曲めに自身のオリジナル曲「男の海峡」を三味線を弾きながら熱唱するといきなり会場のボルテージは最高潮に。大きな拍手と歓声が上がる中、流暢な英語で「みなさん今日は日本の演歌という音楽を日本語でお届けします。歌詞は分からなくても必ず皆さんの心に届けますので最後まで楽しんでいってください!」と挨拶。その後、「ラッパと娘(笠置シヅ子)」、「リンゴ追分(美空ひばり)」、「COME ON A MY HOUSE(江利チエミ)」、「奴さん(江利チエミ)」、「座頭市子守唄(勝新太郎)」、「あなたのブルース(矢吹健)」、「酔歌ソーラン節(吉幾三)」、「JOHNNY B GOODE(チャック・ベリー)」を神野節全開で歌唱した。これで終了の予定だったが、鳴り止まない拍手に応え急遽アンコールで「ラッパと娘(笠置 シヅ子)」を再度歌唱し合計10曲を熱唱した。
会場からは途中「アメイジング!」「クール!」「ファンク!」などの声が上がり、初めて触れる演歌に対し興味津々の様子で聴き入っていた。
念のためにと用意していたCD100枚も完売し大盛況のうちに幕を下ろした。
3月15日のプレイベントと、16日のステージで歌唱した神野のステージの反響はすぐに他の会場でパフォーマンスを行うアーティストや関係者の耳に入り、数多くのオファーが舞い込んだ。
国内では数年前からロックフェスにも参加しており今年は4月に宮城県で行われる「アラバキロックフェス」に初出演、5月に福島県で行われる「オハラブレイク」にも3回目の出演が決定している。両フェスとも演歌歌手の参加は神野美伽のみだ。
歌謡界の異種格闘技選手とも評される縦横無尽な活躍に対し神野は、「私は演歌歌手ですが、音楽というこんなに素晴らしい宝の海があるのだから、ジャンルに囚われることなく自由に泳ぎ回りたい。そして最終的には日本の演歌というフィールドに新しいウェーブを起こすことができれば嬉しい」と語った。
前夜祭も含め3日間の日程を終えた神野は、「もっと海外でのコミュニケーション力を高めたい」と、忙しい合間を縫って約15日間の時間を捻出し語学学校短期入学のためニューヨークに旅立っていった。35周年を迎えた今年も貪欲に成長を続ける歌手神野美伽から目が離せない。
<セットリスト>
- 男の海峡(神野美伽)
- ラッパと娘(笠置シヅ子)
- リンゴ追分(美空ひばり)
- COME ON A MY HOUSE(江利チエミ)
- 奴さん(江利チエミ)
- 座頭市子守唄(勝新太郎)
- あなたのブルース(矢吹健)
- 酔歌ソーラン節(吉幾三)
- JOHNNY B GOODE(チャック・ベリー)
アンコール
10. ラッパと娘(笠置 シヅ子)
▼神野美伽 Twitter
https://twitter.com/mika_shinno
▼神野美伽オフィシャルウェブサイト
▼神野美伽 キングレコードアーティストページ
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=13450